2014/06/26

行きたくても取れなかったチケットをヤフオクで落札し、我が家からは割と遠い
「大船」にある「鎌倉芸術館」にて、松竹大歌舞伎を見てきました。

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P1010217JR大船駅から、徒歩約10分
元々は、松竹大船撮影所、だったところだそうです。広々した敷地には、鎌倉女子大、イトーヨーカ堂、などが隣接していて、ゆったりと構えている劇場です。

昨年行った、彩の国さいたま芸術劇場、もそうですが、都心から、このぐらい離れると、駅から徒歩10分、というところには、素晴らしい劇場が建設されるのだと思います。
会場内も、「鎌倉」という文字を冠につけただけあって、劇場(大ホール)の外部分は回廊型になっていて、見事な、ミニ竹林(というのでしょうか、表現が判らない。竹の群生植樹?)がありました。

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P10102212階の廊下から見ると、さらに緑が美しい。

さて、本題の「歌舞伎」です。

ヤフオクで落札してまでも観たかったのは、今回の襲名披露で、香川照之が、従兄弟の4代目猿之助(市川亀治郎改め)と共演する舞台(演目:一本刀土俵入り)だったからです。案の定、チケットは完売。3階席まで満杯です。(私の席は2階席4列目)
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一つ残念だったことは、今回の興行では、市川右近が、体調不良のため、出演不可となり、、その代役として、

太閤三番叟(たいこうさんばそう)
の配役に変更があり、

太閤秀吉→笑三郎

淀の方→笑野

となっていたことでした。

が、いざ、舞台を観てみると、

「上手い!!!」
本来は、淀の方役だった、笑三郎が太閤秀吉

を演じるとは、どうなんだろう?と思っていたけれど、幕が下りたとき、拍手喝采と同時に、お隣に座っていた、70代のおばちゃまが、私の二の腕を、ポン!と叩き、
「ねえ、代役だっていうから、どんなだろう、って思っていたけど、ものすごく上手かったわよねえ、私、嬉しくなっちゃったわ〜」と話しかけてこられて、そこから、お互いに「オモダカヤ贔屓」だという共通項で話しに花がさいてしまいました。(代役が上手だったお陰?)

P1010224襲名披露口上、で白塗りで羽織袴の市川中車(香川照之)を見ましたが、この世界で(も)やって行くぞ、という意気込みが感じられてよかったです。
お隣席のおばちゃまに言わせれば、デビュー当時や昨年の舞台のいくつかは、やはり幼少時代から歌舞伎の世界に居なかったという、経験不足と大御所との共演での緊張からか、声がかすれたり、演技がドギマギしていたりしたそうですが、今日の一本刀土俵入りの駒形茂兵衛役は、しっかりとした演技で、セリフも見栄もよく通り、「よ、オモダカヤ!!」という合いの手が(女性からも)入っていました。やられた相手(悪役、博徒)が川に落ち、這い上がってきて言ったセリフが「くっそ〜、この野郎、倍返ししてやる!」(昨年夏ヒットしたドラマ「半沢直樹」)だったり、その他にも、先週最終回だったドラマ(「ルーズベルトゲーム」に出て来たときの悪役怪演:諸田社長役のセリフの言い回しを真似たり)の要素を盛り込んで、今の時代ならでは、の小さな笑いを取ったり、と今の彼の精一杯を披露している姿が印象的でした。

猿之助の女形も初めて見ました。
女役が想像以上に似合っている役者なのだと改めて感じて益々、興味をそそられました。 ちょっと、声の通りが悪いのが玉に瑕かな? (それともこんなものなのかな?)

休み時間に引かれた幕、福山雅治からの贈り物という代物。確か、昨年も見たはず!
と[E:eye]検索したら、昨年の夏のことでした。猿之助として、役者が成長しているのを感じました。舞台を見る良さのひとつは、生演技、をじっくり見られることだと思いますが、同時に、彼らのパワーも貰えることかもしれません。


これ以外の、幕(緞帳:どんちょう)は、めずらしいことに「海岸」と海上を跳ぶ鳥数羽、を描いたもので、右端下に「郁夫」と名前が・・・

お隣のおばちゃまの説明では、

「あれは、平山郁夫画伯がこの芸術館のために描いた、湘南の海、で、平山画伯は鎌倉にお住まいなのですよ」とのことでした。


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