2014/12/06~07

音楽大学9校によって構成されている、第5回 オーケストラフェスティバル、
後半の2回は、池袋の東京芸術劇場にて土日連日(12/6と7)の開催でした。
P1000211
12/6(土)
国立音楽大学と桐朋学園大学
12/7(日)
東邦音楽大学と東京音楽大学
いずれも15時開演です
晩秋の東京芸術劇場の前の広場ではいろいろな
イベントが行われていました。
P1000210 P1000198
劇場を内側から撮影したもの(右側の写真)
P1000197
長い長いエスカレーターを上がりながら、
舞台(演奏)を思ってワクワクする、という仕掛け???
ミューザ川崎での演奏と同様、エール交換のノリで「ファンファーレ演奏」が行われます。
ファンファーレ、というのも何度も聴いていると、楽器の編成が違っていたり(打楽器の小太鼓やシンバルが入ると、実に華々しい)、和音構成をちょっと現代音楽っぽい不協和音を入れたり、とそれぞれ違っていて面白いことに気付く。私立の音大は、金管楽器の女子率が高く、トランペットはもちろん、トロンボーン女子、とかなかなか壮観です(さすがにテューバはいませんでした。)

( ̄▽ ̄)
12/6
♪:;;;:♪:;;;:♪:;;;:♪:;;;:♪:;;;:♪:;;;:♪:;;;:♪:;;;:♪:;;;:♪:;;;:
国立音楽大学オーケストラ:(指揮・高関 健 氏)
アントン・ブルックナー :交響曲 第7番 ホ長調(ハース版)
ブルックナーも初めて聴きました。交響曲作曲家としての知名度を決定的なものにしたのが、還暦間近に完成したというこの「第七番」だそうです。
かなり 前だけど、NHKの名曲アルバムというクラシック音楽の短い番組がありましたが、それに使われるようなヨーロッパの風景が目に浮かぶような曲・・・・が、延々と長くて驚きました。演奏時間が1時間と10分くらい・・・。休み無し、そのうえ、最後の第4楽章など、かなり力強い演奏。先ず、指揮者も奏者もタフでないと・・・[E:sweat01]
♪:;;;:♪:;;;:♪:;;;:♪:;;;:♪:;;;:♪:;;;:♪:;;;:♪:;;;:♪:;;;:♪:;;;:
桐朋学園オーケストラ:(指揮・ラデク・バボラーク 氏)
サン=サーンス:ホルンと管弦楽のための演奏会用小品
ブラームス :交響曲 第1 番 ハ短調
まず、1曲目。 タイトルからすると、ホルン協奏曲??とぼんやり想像していたら、オケがスタンバってから、拍手とともに登場してきた「指揮者」のラデク氏がなんとホルンを持っていました。指揮台に乗らず、オケの方を向いてホルンを吹いていました(当然でしょうけど上手い[E:sign03])ホルンは右手は楽器の支えの役割しか果たせないので
結果的に左手のみです(まあ、そういう言い方をしたら、弦楽器もそうですが・・・)左手の器用さは半端じゃない、という音色の『美しさ』でした。


2曲目。待望のブラームス(←私的に)。 1曲目よりも人数が倍増したかのように増えました。弦楽器奏者のうち女性のほぼ全員が黒色ロングドレス姿でしかも肩が見える姿(ストラップはありますが)。これによって、オケの雰囲気が何だかかなり大人びて見えるのでした。しかも、皆それぞれ美しく着こなしています。演奏会向きの芸術家が良く育つ、と言われて久しい「桐朋」です。
ラデク氏、今度は指揮棒持って登場。先ほどは、ほとんど後ろ姿でしたが、今回は左見て右見て、背伸びして、かがみ込んで・・・という身体の動きと斜めから見える表情がとても良かった(正面から見ると、日本人受けする顔立ちであるのに、斜めから見上げると鼻が高いヨーロッパ人の絵になる容貌、そして、性格が良いのかニッコリ笑って指揮してます。オーケストラの楽員、聴衆、いずれからも支持されるタイプの指揮者です。
ブラームスについては、パンフレットの解説が判りやすかったので、引用すると、
 :;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+
  「モーツアルトの写真がもしも残っているとしたら・・・、と誰もが一度は想像したことがあるのではないだろうか。音楽史に名前を残した多くの作曲家の顔は、肖像画によってしか伝えられていない。保存可能な写真がダゲールによって発明されたのはようやく1837年のことだが、一般に普及するまではさらに数十年を要した。
   他方、ヨハネス・ブラームス(1833~97)の場合、豊かなヒゲを蓄えた写真がよく知られている。すなわち、彼は意外なほどに我々と近い時代の作曲家なのである。
既に蓄音機や電話が発明され、鉄道網さえ整備されつつある中で生きながら、しかしブラームスはあくまでも古典的な形式の枠組みの中での「新しさ」を追求し続けた。
結果として、彼の音楽は極度の複雑さに満ちたものにならざるを得なかったというわけである。彼がこの「交響曲 第一番」(1876)を完成させるのに20年を要したというのも肯ける話しだ。(桐朋学園大学音楽部教授  沼野 雄司)
♪:;;;:♪:;;;:♪:;;;:♪:;;;:♪:;;;:♪:;;;:♪:;;;:♪:;;;:♪:;;;:♪:;;;:
こんな解説を読んでから、ブラームスを聴くと、気合いが入り、1曲目のブルックナーの聞き疲れも吹っ飛んでしまった。しかも、指揮者とオケメンバーの相性が良さげなのが雰囲気で伝わってくる[E:note]。  第四楽章の後半くらいから(「のだめカンタービレ」にも出て来たあの例のメロディーが流れると)もう感動で落涙でした。
:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+
今日のブラームスを聴いて、この企画(音楽大学オーケストラフェスティバル)のチケット購入は、大正解だったとつくづく感じました。あと1日、大切に聴こう[E:note](続く)

にほんブログ村 主婦日記ブログ 兼業主婦へ
にほんブログ村