2015/09/23
故 18代中村勘三郎が始めたという「赤坂大歌舞伎」。
勘三郎は2回出演したあと、亡くなってしまい、前回(2013年:演目は「怪談乳房榎」)と4回目の今回は、中村屋兄弟が中心となって繰り広げられています。
先月、劇団⭐︎新感線を見に来た劇場が、歌舞伎モードになっております。
今年の演目は「古典」
操り三番叟(あやつりさんばそう)
三番叟 | 中村 勘九郎 |
千歳 | 坂東 新 悟 |
後見 | 中村 国 生 |
翁 | 坂東 彌十郎 |
お染のの七役(おそめのななやく
浄瑠璃「心中翌の噂」
油屋娘お染 丁稚久松 許嫁お光 後家貞昌 奥女中竹川 芸者小糸 土手のお六 |
中村 七之助 |
鬼門の喜兵衛 | 中村 勘九郎 |
油屋多三郎 | 坂東 新 悟 |
船頭長吉 | 中村 国 生 |
腰元お勝/女猿廻しお作 | 中村 鶴 松 |
庵崎久作 | 片岡 亀 蔵 |
山家屋清兵衛 | 坂東 彌十郎 |
みどころ(歌舞伎美人のHPより)
一、操り三番叟(あやつりさんばそう)
能楽の儀式舞踊である「三番叟」を基に、数多くの三番叟物といわれる作品が誕生しました。『操り三番叟』はその一つで、糸繰りの人形が三番叟を踊るというユーモア溢れる趣向で楽しい舞踊となっています。
前半は翁の荘重さと千歳のしとやかさで品格ある厳かな踊りが主眼となります。そして後見が人形箱から三番叟を取出すと、あたかも糸で操られているかのように踊り出します。次第に糸が絡まり、切れ、動かなくなった三番叟を後見が糸をつなぐと、魂が宿ったかのように、ますます鮮やかに、手ぶり足ぶりも面白く舞い続け、五穀豊穣を祈ってめでたく舞い納めとなります。
二、お染の七役(おそめのななやく)
宝永年間に大坂で実際に起きたお染と久松の心中事件を題材に、物語の舞台を大坂から江戸に置き換えた作品です。
質屋油屋の娘のお染と山家屋清兵衛の縁談が進められている中、お染には久松という言い交した相手がいます。久松にもお光という許嫁があり、元は武家の子息で紛失した御家の短刀と折紙を捜しています。姉の竹川も久松の身を案じ、短刀の探索の金の工面を土手のお六に頼みます。お六と亭主の鬼門の喜兵衛は油屋で金を騙し取ろうとしますが…。
お染、久松、小糸、貞昌、土手のお六、お光、竹川という7役の早替りや、南北特有の世話場、また常磐津による所作事と、みどころにあふれた南北の名作をお楽しみください。
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どちらの演目も、かちゃまた初見でありました。あやつり人形をユーモラスに演じる勘九郎、早変わり七役を七通りに見事に演じ分けて大活躍だった七之助、この二人を中心に、サービス精神に満ちた楽しい舞台でした。(あらためて、歌舞伎、好きだなあ[E:heart04])
[E:diamond]
勘九郎の踊りがこんなに上手だとは・・・と素直に感心する「人形の舞」これは、人形っぽさ全開[E:sign03]です。糸につられているところ、その糸の長さ(もちろん見えません[E:sweat01]実際には無い、のですから)をしっかり感じさせる動きが実に上手い!!。
「糸、からまっちゃって、引っかかっておりやす〜」みたいな様子がコミカルに演じられておりました(動き方によっては、人間の動き方と違い、かなりの負担が膝とか身体にかかりそう[E:coldsweats02])
後見、といって人形を操る役を中村国生(中村橋之助と三田寛子の長男)くん、が演じていましたが、結構緊張するタイプ?なのか動きが、ちょっとぎこちない。彼の動きからは、「糸」見えてこない・・・(まだ19歳だそうですからこれから頑張ってくださいませ)
[E:diamond]
(一人七役早変わり、を趣向にしている「お染の七役」の)七之助には、本当に圧倒された。この人、父親(勘三郎)を失ってから、の成長ぶりが著しい。伸び盛り、というのはこういう人を言うのだろう。美しさも芸も確実にステップアップしていて、ホント、素晴らしい。
その昔、猿之助のスーパー歌舞伎を「サーカス」と呼んだりしたそうだけど、そうだとしたら今回の七之助は、「マジックショー」ですかね。
あどけない少女から、妖艶な女性まで中身も(声や表情)早変わりします。坂東玉三郎さんから指導を受けたというだけあって、本当に素晴らしい演技。
この「お染の七役」には、アドリブで操り三番叟を入れたり、一階席の通路には何度も降りて演じて(これもアドリブ?)くれたりして面白いところもあった。彼の横顔をまじまじ見られましたけど本当にビューティフル[E:shine]。
が、一方でストーリー全体はやや暗くて長くて、こういう、「どろっと」系は、本来あまり好きじゃないのですが、
が、一方でストーリー全体はやや暗くて長くて、こういう、「どろっと」系は、本来あまり好きじゃないのですが、
役者さんたち(亀蔵さんもいましたし)が良いので、最後まで楽しみました。
[E:diamond]
父親、故勘三郎の精神をガッチリ受け継いで、こうした舞台を見せてくれた中村屋兄弟に拍手と感謝[E:lovely]
歌舞伎の引き幕。こちらは、中村座のもの。一般的には、白い部分が緑色です(おせんべいの歌舞伎揚げの外包装)
(七之助丈の誕生日は、かちゃまたの結婚記念日と同一でした。ちょっと嬉しい)
コメント
コメント一覧 (2)
本日お昼にはNHKで染五郎さんのラスベガス鯉つかみ。演舞場ではワンピースも始まるし、<br />
歌舞伎若手の活躍が本当に凄い勢いです!歌舞伎にまで手を広げたら自己破産。。。と自分をいさめて来ましたが、揺らいでしまうじゃありませんかねえ。。。。</p>
nyonyakato
が
しました
共感のコメントありがとうございます。<br />
実を言うと、私も、この先「歌舞伎」とどう付き合っていくのか、少々迷っております。<br />
演劇の中でも「独特の世界」がある歌舞伎、役者たちの8割が親類関係だというのですから、歌舞伎界の家は複雑そうだし、世襲制度がこの門閥を支えているし・・・<br />
と最初は、巻き込まれることもないだろう、とタカをくくっていましたが、劇場でライブの歌舞伎を観ると、不思議と魅力に取り憑かれ、この世界に引きずり込まれそうな危険な感覚。<br />
深入りは避けなきゃ〜などと自分を戒めております。<br />
でも、面白そうな演目(来月のワンピースとか)は、外しません!!<br />
</p>
nyonyakato
が
しました