2016/08/19&25
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2年ぶりの納涼歌舞伎、昨年は、劇団新感線や新橋演舞場「元の黙阿弥」を見に行ったため歌舞伎座にまで足が伸ばせませんでした(財布事情的に[E:sweat01])
[E:diamond]
まずは、8月19日、今月は誕生月でもあるため(
[E:birthday]自分へのプレゼント[E:smile])、年に一度の主婦健診の後11時開演の第一部にも滑り込んで、第一部と二部を3階席と1階席にて観る(健診が長引き遅刻した場合、1等席では損失感が大きいため、3等席を確保してた。)

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第一部は
①嫗山姥(こもちやまんば)
②権三と助十(ごんざとすけじゅう) 

①はひとことで言ってしまえば近松門左衛門作の「金太郎伝説のお話」主役の八重桐役の中村扇雀さん、セリフ上手で見栄えしました。坂東新悟くんの沢瀉姫、綺麗[E:heart]
②は、新歌舞伎(大正時代)でいわゆる名奉行の「大岡裁き」をベースに江戸の庶民の暮らしを描き、喜劇&サスペンス仕立てのお話。
配役が大変魅力的で(このため、見に行きたかったのだった)
権三(中村獅童)、助十(市川染五郎)、権三女房(中村七之助)勘太郎(片岡亀蔵)そして長屋の大家さん六郎兵衛(坂東彌十郎)と豪華キャスト。他にも坂東巳之助、中村壱太郎、と好みの役者さんだらけでした。主な出演者がそれぞれ安定の演技。当然舞台は面白い。ストーリーを予習していて(犯人がわかっていて)も、楽しめました。
が、この立派な内容の第一部が、第二部の面白さで上書きされそうに…[E:sweat02]
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第二部は、
①東海道中膝栗毛(とうかいどうちゅうひざくりげ)
:奇想天外!お伊勢参りなのにラスベガス??!
②艶紅曙接拙(紅翫)(いろもみじつぎきのふつつか:べにかん)

何と言っても、染五郎丈夫と猿之助丈の染猿コンビによる弥次喜多[E:sign03]最高〜!!!
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ポスター(看板)やチラシに載った写真からしてこれです。しかも、実際のメイクでは、とりわけ染五郎丈、眉毛が喜劇役者の藤山寛美を彷彿とさせる感じで、アホっぽく、2回目に見た25日では、それがもっと太く描かれエスカレートしていました。(役者もノッテるわ〜)
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あまりにも楽しかったので、もう一度(3階席でいいから)観よう!と松竹歌舞伎会のチケットを探すも、千秋楽まで完売。仕方なく、チケット救済サイトで、行けなくなった方の分を定価で譲ってもらいました。(公演日2日前に郵送されてきたチケットは、消印がなんと京都府。今回、東京でしか上演されてないからでしょうか?すごいね)
[E:diamond]
イヤホンガイドも2回聞いているため、記憶に残った解説に、
・弥次喜多道中の本は、江戸末期に20年で43冊出版された大人気本(原作)
・弥次喜多は二人とも典型的な一般庶民という設定で、その体験談は、今でいう
 ネットのブログ「やってみた」のブロガーや投稿者、のノリだそう。
・当時も時事ネタ満載でよく受けたそうですが、今回も政治家ゴシップ、芸能人
 スキャンダル等々「旬のネタに敏感だった歌舞伎本来の姿」の演目。
・澤瀉屋の持つ特質であるエンターテイメント性プラス高麗屋の御曹司染五郎の活躍
 をお楽しみに。
ということで、気分が上がります[E:up][E:up]
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幕開けは、奥州の領主の若君:梵太郎(市川金太郎)とその供侍:政之助(市川團子)二人の旅立ちの場面。小中学生ならではの真面目&懸命な演技。
彼らは、その後もずっと「ブレない演技(歌舞伎)」を続けるので、次の場面から始まる、ドリフターズのような?カトちゃんケンちゃんのような?劇団新感線を彷彿とさせる「いい大人がこぞって笑いに本気モード」の舞台に良い意味でメリハリがありました。配役お見事。そして、金太郎君は染五郎丈の息子、團子君は猿之助丈の甥っ子(香川照之:市川中車の息子さん)という縁の深い関係もあって、染猿ファンにとっては目がハートになりそうな4人(この4人で旅をするという設定)です。
[E:diamond]
ワンピース、ラスベガス公演(獅子王)、阿弖流為、のネタがあちらこちらに散りばめられていて楽しい(右近さんは元海賊の白ひげ、だし、茶屋の昼飯は「アテルイ飯」だし、ラスベガスの場面ではワンピースの衣装がいかにも役立ってます風)
[E:diamond]
このラスベガスの場面で劇場支配人:出飛人河童劇場(デビットカッパーシアター)の出飛人(デビット)役の中村獅童丈、オイシイ役回り[E:smile]で弾けてました[E:sign01]
19日は舞台ソデに引っ込む際のステップ(クネクネ&シャララ〜ンという感じ)
25日の方は、シネマ歌舞伎用の撮影も終わった後らしく、もっと弾けてて、前髪、がポイントでした。これを伏線にして、後でお奉行様役で登場した際に、前髪ないのにデビットの癖である仕草を出してて笑えました。
[E:diamond]
今回、チケット発売日にネットで取った座席は14列の6番。京都から郵送してもらったチケットは8列6番。この6番は、花道の下手側すぐ脇なのです[E:happy01]
花道をカメラに収めると、歌舞伎座の鋲がすぐ脇でした。(写真左)
見上げると、宙乗り用のワイヤーが2人分(空を刻む者、以来でしょうか)
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最後の「染猿の宙乗り」を一番楽しみにしていた私にとって、最高の席でした。
最終場面は伊勢花火大会。ビートたけしの「火薬田ドン」にも似た場面。
飛び始めの2人は、そろって平泳ぎ(笑)
染五郎丈が猿之助丈の浴衣の裾の端っこをぎゅーっと握っていたのが可愛い(笑)
染五郎丈が、うっかり手を離してしまい、そこからアクロバティックに(お腹中心に)グルグルと何回も回転して、えっまだやるの〜というほど回ってました(ここでメイクがまた一段と似合う笑)。彼は舞台事故で一時心配されたこともある過去を持っていますが、「染五郎、こんなにも健在!!」をアピールしたかのよう。
宙乗り始まって少しすると(平泳ぎが終わった頃)、舞台上手からパアーンという大音量とともに大量の細い銀色テープ(花火のつもり)が上方に向かってパアアアーっと飛んできます。会場は皆が一同に「おお〜」と唸るのですが、二度目観劇の時は、この時の猿之助丈の表情が見てみたかったのです。想像通り「ニヤリ顔」で心の中では「ウヒヒッ」と笑っていたのでは[E:sign02]エンターテイナーな猿之助丈にピッタリなエンディングでした。

②艶紅曙接拙(紅翫)(いろもみじつぎきのふつつか:べにかん)
の方は、今秋に中村芝翫を襲名する中村橋之助丈のための?踊りでありました。
中村勘九郎・七之助兄弟も朝顔売り、うちわ売り、でカッコよく登場。蝶々売りの巳之助くん、踊りが上手なのは父親(故坂東三津五郎)譲りでしょうか?
そして、花道で踊る姿をガン見したかちゃまたは、橋之助の息子3人(国生・宗生・宣生)の中では、三男坊の宣生(ノブオ)くんが、一番踊りが上手なことに気づきました。目線、口元、指の先まで神経がいっていて、動きが滑らかで軽やか〜[E:note]
秋の襲名で中村歌之助、になったら応援したいと思います。
[E:diamond]
余談ですが、19日の帰りの電車(渋谷発の某私鉄)で、中村壱太郎さんが同じ電車のドア付近に乗っているのを発見。ものすごい驚きでしたが、黒ジーンズに黒いTシャツ姿の(黒子のような)壱太郎さんのことには、周囲は気づかないのです(気づかないフリ?)
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彼も、この秋は野田秀樹氏の演出する舞台に主役級で出るし(シンガポール公演もある)テレビなどでの発言も好感持てるし、何と言っても、坂田藤十郎(と扇千景)のお孫さんだし…にもかかわらず、先日、群馬県警に逮捕された高畑容疑者のように「2世役者だもんね、」と浮かれていないところが良いです。

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